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2025.12.22 医療コラム

子どもも大人も要注意!RSウイルスとは

船橋二和病院 医師 中川誇子

RSウィルス感染症の特徴

RSウイルス (Respiratory Syncytial Virus)は、乳幼児に多く見られる呼吸器感染症の原因ウイルスですが、全年齢に感染します。特に2歳までにほとんどの子どもが一度は感染すると言われています。症状は鼻水、 咳、発熱などのかぜ症状から始まり、重症化すると細気管支炎や肺炎を引き起こすことがあります。乳児では呼吸困難や哺乳不良、高齢者では肺炎や慢性呼吸器疾患の悪化につながる点が注意すべき特徴です。

手洗い・マスクなど基本的感染対策が重要

予防としては、手洗いやマスク、 咳エチケットといった基本的な感染対策が重要です。RSウイルスは接触感染や飛沫感染で広がるため、手指衛生と環境の清掃が特に効果的です。現在、 乳児を対象とした抗体製剤(モノクローナル抗体)による予防法が利用されており、重症化リスクの高い早産児や心疾患を持つ児に投与されます。

高齢者も油断できない

一方で高齢者も要注意です。65歳以上や慢性心疾患 ・慢性呼吸器疾患を持つ方は重症化しやすく、インフルエンザやCOVID-9と同様に入院・死亡のリスクが高いことが報告されています。2023年以降は高齢者向けのRSワクチンも承認されており、接種によって重症化を予防できる可能性があります。

リスクのある方は医師に相談することが大切

まとめると、RS感染症は小児だけでなく高齢者にとっても重大な感染症です。 日常的な感染対策を徹底し、リスクのある方はワクチンや抗体製剤といった予防法について医師に相談することが大切です。

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