船橋二和病院 研修医 岸村 美宥 医師
今回は、テレビなどでよく耳にするようになった“帯状疱疹“についてのお話しです。
帯状疱疹とは“水ぼうそう“と同じウィルスによって引き起こされる病気です。子供の頃に水ぼうそうにかかった場合一度治りますが、このウィルスは神経細胞に潜んでいます。様々なきっかけで免疫力が低下すると、このウィルスが再び活動し始め帯状疱疹を発症します。
その為、水ぼうそうにかかったことのある方なら誰でも発症し得る病気ですが、50歳を超えると発症率は急激に上昇します。帯状疱疹の患者さんの7割が50歳以上の方です。
どのような症状が現れるか
次のような症状が現れた場合帯状疱疹が疑われます。痛みを伴う水ぶくれが体の左右どちらか片側にのみ帯状にみられます。痛みは、皮膚の違和感やかゆみとして感じる程度から、ピリピリ、ズキズキ、チクチクするような痛みや焼けるような痛みまで様々です。これらの痛みは、3~4週間続くことが多いと言われています。
治療は抗ウィルス薬や鎮痛薬を使用しますが、皮膚の症状が治まった後も神経の炎症が残り3ヶ月以上痛みが続く場合があり、これを帯状疱疹後神経痛と呼びます。場合によっては、年単位で痛みが続くこともあります。
80歳までに3人に1人が帯状疱疹にかかると言われており、様々な合併症を起こす可能性もあるため予防が大切になります。免疫力の低下を防ぐために、バランスの良い食事や適度な運動・睡眠など日頃の体調管理が大切となります。また、50歳以上の方は予防接種を受けることが出来るようになりました。痛みを伴う水ぶくれが帯状にできた方や予防接種に興味がある方は、一度医療機関にご相談ください。
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