船橋二和病院からのお知らせ
2024.11.26 医療コラム
インフルエンザについて
船橋二和病院 医師 隠岐拓海
インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる呼吸器感染症で12月頃に流行が始まり、翌年の1月から3月頃に患者数が増加します。インフルエンザウイルスはA・B・C・D型があり、そのうちA・B・C型がヒトに感染します。感染経路として飛沫感染と接触感染があげられます。症状は発熱、咳、鼻水、咽頭痛、全身倦怠感など様々ですが、まれに肺炎、脳症、心筋炎などの重症度の高い合併症も引き起こすことがあります。
インフルエンザの予防方法
インフルエンザワクチンは、感染後の発症リスクの低下や発症後の重症化防止に有効です。高齢者福祉施設に入所している65歳以上の高齢者で34~55% の発症を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています。また65歳以上および基礎疾患を有する60~64歳に対する定期接種では1回接種となっており、1回接種と2回接種でその効果に大きな差はないとする報告もあります。
生活で気を付けるポイント
まずは手洗い、マスク着用、アルコール手指消毒などを徹底してウイルスの侵入を防ぎましょう。また空気の乾燥は気道粘膜の防御機能が低下するため、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。体力が低下している時にウイルスに感染しやすくなるので栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠も大切です。人混みへの外出も感染のリスクとなるため、特に基礎疾患のある高齢者は不必要な外出は控えましょう。
一覧に戻る